2020-06-06から1日間の記事一覧
弥勒菩薩に「非算珠所知・非心力所及」(算珠の知るところにあらず・心力のおよぶところにあらず)という言葉がある。 この言葉は、『妙法蓮華経・如来寿量品第十六』の、釈迦仏と弥勒菩薩の問答の中で出て来る。 素直にその前後の書き下し文を書いてみると、…
(底本『富士学林版・訓読 摩訶止観弘決会本 上』) 「鹿苑」と言うは、『大論』にいわく… 昔、ハラナ王は山に入って遊猟するに、二の鹿群を見る。数は各五百なり。各一の主あり。一の鹿主あり、身は七宝の色なり。これ釈迦菩薩なり。また一の主あり、これ提…
(底本『平成新編 日蓮大聖人御書 上巻』) およそ成仏とは、我が身を知って仏になるとは申すなり。我が身を知るとは、本仏なりと知るをいうなり。 一切衆生・螻蟻蚊虻(ろうぎもんもう)まで生を受くるほどのもの、身体は六根・六境・六識の十八界をもって…
王は問う、 「尊者ナーガセーナよ、わたしとともに<もう少し深く>対論しましょう」と。 ナーガセーナは答える。 「王よ、もしあなたが<智者の作法>を以て対論なさるのならば、わたしはあなたと対論させていただきたく存じます。しかし<国王というものは>…